2011年4月9日~16日、ハワイのホノルルで、アメリカ神経学会が開催されました。
学会に参加した北海道医療センターの新野先生に、どのような発表があったか、教えていただきました。
日本では、去年12月に承認申請が出されたFTY720に関心が集まっていますが、
この薬剤の発表はありましたか?
FTY720は、今年のホットなところですので、基礎的な発表も含めて、いろいろな発表がありました。
全ての発表を見たわけではなく、見逃しているものもあるかもしれませんが、
有効性と安全性については、これまでの報告以上のものはなかった気がします。
0.5mgでは比較的安全ではないかとのことですが、
長期投与による安全性のデータについては、まだこれからかなという印象です。
ヨーロッパでは、再発予防薬としては第2選択として位置づけられたようですが、
今回の学会では、あまり深く突っ込んだものはなかったような気がします。
臨床試験の口演がありましたが、その時間は別のセッションを聴いていたので、詳細はわかりません。
オクレリズマブ(ocrelizumab)、テリフルノマイド(teriflunomide)、ギンコビローバ(ginkgo biloba)、そしてインターフェロン・ベータとシンバスタチンの併用などが口演では取り上げられていたようです。
ギンコビローバは認知機能に対する評価が、ほかの薬剤は全て再発抑制に対する評価が検討されていました。
また、注目されつつあるBG12(フマル酸ジメチル)については、基礎的な発表がいくつかあり、フマル酸による神経保護作用のポスターもありました。
基礎的な発表は聴いたのですが、臨床試験の結果に関する報告は見逃したため、詳細はわかりませんが、ウェブサイトで見ると、良い結果が得られているようです。
神経や髄鞘の再生に関する基礎的な研究がいろいろありましたが、ヒトへの応用という点ではまだ先かなという印象です。
注目が高い薬としては、アンピラ(AMPYRA)があると思います。
企業のブースも、なかなか良い場所を確保していました。
アメリカ神経学会2011年次総会
(American Academy of Neurology 2011 Annual Meeting)
http://www.aan.com/go/am11