このホームページでは「多発性硬化症(Multiple Sclerosis; MS )」の情報を提供しています。

 




多発性硬化症のあらまし(検査)


MSを単独で確定診断できる検査法はありません。診察では現在と過去の症状について詳しく問診し、現在の症状と程度を調べます。MSでおこなわれる検査は次のとおりです。

磁気共鳴画像(MRI)検査
病巣の大きさや分布がよくわかります。病巣はT2強調画像では白く、T1強調画像では黒く写ります。また、造影剤を使うことで、活動している病巣と既に治った病巣を区別できます。非常に重要な検査ではありですが、全ての病巣を写し出せるわけではありません。

誘発電位検査
体に与えられた刺激が、どのくらいのスピードと、どのくらいの強さで、脳脊髄を伝わるかを調べます。頭に小さな電極を付けて脳波を観察します。誘発電位検査には次の3種類があります。

視覚誘発電位(VEP) 白黒が反転するチェッカーボード、または点滅する光を見つめます。視神経の病巣を調べるのに有効です。
体性感覚誘発電位(SEP) 特定の刺激を手足に受けます。脊髄から脳に感覚が伝わるまでの経路の病巣を調べるのに有効です。
聴性脳幹反応(ABR) 特定の音を聞きます。脳幹の病巣を調べるのに有効です。


髄液検査
脳と脊髄の周囲を流れている「脳脊髄液」を採取して調べます。髄液は「腰椎穿刺(ようついせんし・ルンバールとも呼ばれます)」という方法で、背中から針を刺して抜き取ります。針を刺す間はじっとしている必要があり、終わった後も数時間、安静にしていなければなりません。

MSでは、髄液内のリンパ球や抗体(免疫グロブリンG; IgG)の増加がよく観察されますが、これは脳脊髄に炎症が起きていることを示しています。電気泳動させると「オリゴクロナールIgGバンド」という特殊な形で現れることがあり、これが認められるとMSの診断がより確実になります。「ミエリン塩基性タンパク」というタンパクが増えることもあります。

MSは、これら3つの検査結果と、医師による詳細な診察によって診断されます。しかし、診断には時間がかかることがあります。症状があちこちに出たり消えたりするというMSの特徴と異なっていたり、検査結果が全て陰性を示したりすることがあるからです。

MSは「神経内科」に分類される病気なので、神経内科のある病院を選んでください。

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