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このホームページでは「多発性硬化症(Multiple Sclerosis; MS )」の情報を提供しています。
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妊娠・出産の経験がMSに悪影響を及ぼすことはありません。むしろ、妊娠・出産の経験と、新しい家族が増えることが、精神的に良い影響を及ぼすと思います。 もちろんいらっしゃいます。まず「妊娠・出産はMSにとって悪いことではない」と知っていただきたいと思います。MSではむしろ、妊娠中はいろいろな免疫作用が働いて、再発が減少することが証明されています。
妊娠・出産の経験は、きっと自信となり、新しい家族が増えることが、病気と付き合う励みになることと思います。
MSは遺伝病ではないので、遺伝しません。親、兄弟にMSの人がいる場合は「なりやすさ」はありますが、確率は1〜5%と非常に低いです。
治療薬が妊娠前に中止になっていれば問題はないと思いますが、万が一妊娠時に治療薬を継続していた場合には、薬の種類によっては影響が出てくる可能性があります。
妊娠過敏期といわれる2〜4ヶ月は、胎児の外形と臓器が作られる時期です。この時期は薬の影響が出やすいため、その使用は特に慎重にしなくてはいけません。 過敏期を過ぎた妊娠4か月以降であれば、ステロイド・パルスができます。ステロイド・パルス療法は「比較的安全」といわれていますが「100%安全」という保証はないので、治療の必要性・利益とリスクについて主治医と充分話し合い、納得したうえで治療をおこなってください。 そのほか血漿交換、免疫吸着も妊娠中にできますが、凝固剤を用いるので、出血合併症、血圧低下、アレルギーなどのリスクがあります。 免疫グロブリン大量療法は海外ではおこなわれており、妊娠中と出産後の再発が有意に減ったこと、投与中の授乳が可能であることなどの良い点がありますが、ヒトパルボウイルスB19の感染を100%回避できません。このウイルスに感染すると胎児水腫を起こす危険性があります。そして残念ながら日本では、MSの治療として免疫グロブリン大量療法の保険適応がありません。
もちろんできますが、妊娠に備えてプレドニン® の量を考慮しなくてはなりません。副腎皮質ステロイドのうち、プレドニン®、ソルメドロール® は胎児への影響が少なく、乳汁移行も少ないといわれています。 リウマチ患者さんをはじめとする膠原病の妊婦の人のデータを参考にすると、一般的にはプレドニン® で15〜20mg/日以下であれば比較的安全であるといわれています。なるべく少量の維持量にすることが大切です。比較的安全といってもこれまでに、口蓋裂、低体重、副腎機能、腎機能低下のリスクが報告されています。
しかし最近、臓器移植後や膠原病の患者さんで、妊娠中にアザチオプリンを投与していても、先天性奇形との関連が認められなかったという報告もあります。また胎児の肝臓にはアザチオプリンを利用する酵素がないため、この薬の毒性から免れているということがわかりました。まとめると、最近では、イムラン® は比較的安全な免疫抑制剤なのではないか、という説が出てきています。
患者さんによって、対症療法で使っている薬はそれぞれ違います。MSに限らず妊娠に備えて「薬は中止すること」が原則ですが、どうしても中止困難な場合もあると思います。内服しているお薬については次のホームページが参考になります。 おくすり110番「妊娠とくすり」 妊娠と薬の相談外来をしている病院もあります。「妊娠と薬」「相談外来」で検索してみてください。
インターフェロンを中止する時は、いきなり中止にせず、3週間〜1か月ほどかけてゆっくり減量し、中止することをおすすめします。急に中止にすると免疫バランスが崩れてしまい、せっかく安定している病状が悪化する可能性があります。
なるべく早期に再開してください。できれば初乳が済んだら再開するのが望ましいと思います。初乳はウイルスや細菌感染を防御するたんぱく質が豊富に含まれてるので、新生児を感染から守るためにとても大切です。
プレドニン® を20mg/日以上内服している場合は、服用後4時間は空けてください。インターフェロンは母乳を介して乳児に移行する可能性があるので、授乳中は中止し、インターフェロンの治療中は人工乳にしてください。免疫抑制剤を内服している場合、授乳は禁忌です。
できれば、神経内科医がいる総合病院の産科婦人科を選ぶことをおすすめめします。かかりつけの病院に産婦人科があれば、もちろん一番良いと思います。もし何かあった場合、神経内科の主治医と産科の主治医が、スムースに、すぐに問題に対処できるからです。
以上の結果をふまえると、現在のところ、男性へのインターフェロンの投与制限はない、というのが一般的な認識です。 新規公開:2008年8月5日 回答:清水優子 先生 / 東京女子医科大学神経内科
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