多発性硬化症国際連合が発表した声明(2020年3月13日)|MSキャビン(多発性硬化症 視神経脊髄炎)

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ニュース

多発性硬化症国際連合が発表した声明(2020年3月13日)

以下は英語の原文を北海道医療センター脳神経内科医長の宮﨑雄生先生に日本語に翻訳していただいたものです。→原文はコチラ(PDF)

 

 

新型コロナウイルス感染症に関する多発性硬化症患者さんへの助言

 

新型コロナウイルス感染症は新型コロナウイルスが肺や気道(鼻、のど、気管)に感染することで発症し、2019年12月に中国で初めて検出された後、世界各国に拡大しています。

 

現状のところ新型コロナウイルス感染症が多発性硬化症患者さんにどのような影響を及ぼすか明らかではありません。以下の助言は多発性硬化症の専門家と多発性硬化症国際連合に所属する研究者により作成されたました。なお、この助言は新たな知見が集積されるに従って見直され、改訂される予定です。

 

 

多発性硬化症患者さんへの全般的な助言

 

一般に、肺疾患、心疾患をお持ちの方や60歳以上の方は新型コロナウイルス感染症が重篤化しやすいことが分かっています。多発性硬化症患者さんの中にはこれらにあてはまる方、他の合併症をお持ちの方、体が不自由な方、多発性硬化症治療薬を使用中の方がいらっしゃいます。

 

すべての多発性硬化症患者さんは、新型コロナウイルス感染症を予防するための一般的な注意事項を特に守って下さい。年齢の高い方、中でも肺疾患や心疾患をお持ちの方はさらに厳重な注意が必要です。以下に世界保健機構の助言の要旨を示します。

 

◉手指を清潔に保ちましょう(石鹸と流水で洗浄、またはアルコールを含む手指消毒薬の使用)。
◉汚染された(手を洗う前の)手で目、鼻、口を触らないようにしましょう。
◉他人(特に咳やくしゃみをしている人)とは、可能な限り1メートル以上の距離をとって下さい。
◉咳やくしゃみをする際には、口や鼻を上着の袖やティッシュで被いましょう(咳エチケット)。
◉食品の衛生に気を配りましょう(まな板の使い分けや手指の衛生)

 

多発性硬化症患者さんにおいては、これらに加えて以下もご注意下さい(多発性硬化症国際連合からの追加助言)。

 

◉大勢の人が集まる場所は避けましょう。
◉可能な限り公共交通機関の利用は避けましょう。
◉受診は電話など可能な限り対面診察以外の方法を利用しましょう(*1)。

 

多発性硬化症患者さんと同居、または頻繁に接する家族や介護者も、患者さんに新型コロナウイルスを感染させないようこれらにご注意下さい。

 

 

多発性硬化症の治療薬に関する助言

 

多くの多発性硬化症治療薬には免疫の働きを抑えたり、調節する作用があります。そのため、一部の治療薬は新型コロナウイルス感染症を重篤化させる可能性がありますが、治療を中断することで多発性硬化症が悪化してしまう危険もあるため慎重な判断が必要です。多発性硬化症国際連合は以下を推奨します。

 

◉現在多発性硬化症治療薬を使用中の方は治療を継続して下さい。

 

◉新型コロナウイルス感染症を発症、またはウイルス検査で陽性と判明した方は、治療継続に関して多発性硬化症の主治医、またはご自身の病状を良く理解している専門家と相談して下さい。

 

◉新たに治療を開始する方は、ご自身に適した治療薬とお住まいの地域における新型コロナウイルス感染症の危険に関して主治医と相談して下さい。

 

◉これから新たに治療薬を開始する方はインターフェロン、グラチラマー酢酸塩、ナタリズマブなど、特定のリンパ球を減少させない治療薬を考慮下さい。以下の治療薬は長期間にわたりリンパ球を低下させます。アレムツズマブ(*2)、クラドリビン(*2)、オクレリズマブ(*2)、リツキシマブ(*2)。

 

◉以下の内服薬は感染症に対する免疫反応を低下させる可能性があります。新型コロナウイルス感染症の流行期にこれらの治療薬を開始する際にはその有用性と危険性を十分に検討して下さい。フィンゴリモド、フマル酸ジメチル、テリフルノミド(*2)、シポニモド(*2)。

 

◉以下の治療薬を使用中で、お住まいの地域で新型コロナウイルス感染が蔓延している場合は、感染の危険を避けるため可能な限り他人との接触を避けて下さい。アレムツズマブ(*2)、クラドリビン(*2)、オクレリズマブ(*2)、リツキシマブ(*2)、フィンゴリモド、フマル酸ジメチル、テリフルノミド(*2)、シポニモド(*2)

 

新型コロナウイルス感染症の蔓延を理由に以下の治療薬の追加投与を延期すべきかどうかの判断は国により異なります。アレムツズマブ(*2)、クラドリビン(*2)、オクレリズマブ(*2)、リツキシマブ(*2)。これらの治療を受けている方で、追加投与の時期が近い方は、投与を延期することの利点とリスクを主治医と相談して下さい。

 

 

自家造血幹細胞移植(*2)に関する助言

 

自家造血幹細胞移植にあたっては強力な化学療法を行うため、免疫機能を一定の期間強力に抑制します。この治療を受けて間もない方は、新型コロナウイルス感染症が蔓延している間は通常よりも長く他人との接触を避けてください。近日中にこの治療を予定している方は治療を延期することを主治医と相談して下さい。

 

 

妊娠中の多発性硬化症患者さん、小児の多発性硬化症患者さんへの助言

 

現時点で、妊娠中の多発性硬化症患者さんに対する特別な助言はありませんが、妊娠中の方における新型コロナウイルス感染症に関する全般的な情報を参照下さい。→アメリカ疾病予防管理センターウェブサイト(*3)。 小児の多発性硬化症患者さんに対する特別な助言はありません。上記の全般的な注意事項をご確認下さい。

 

 


 

 

本邦における注釈

 

(*1)現在本邦では慢性疾患の患者さんの定期処方については電話などによる診療によりファックスなどで処方箋をだしてもらうことが可能になっています(→厚労省からの通達(PDF)へ)。ただし、まだ医療機関ごとに対応が異なる場合があるため、通院中の医療機関に問い合わせをお願いします。

 

(*2)上記の薬剤の内、以下は本邦未承認です。アレムツズマブ、クラドリビン、オクレリズマブ、リツキシマブ、テリフルノミド、シポニモド。また本邦では多発性硬化症に自家造血幹細胞移植の保険適用はありません。

 

(*3)本邦においては以下の日本産婦人科感染症学会ウェブサイトが参考になります。

 

2020.3.15

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