専門医が答えるMS Q&A|MSキャビン(多発性硬化症 視神経脊髄炎)

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多発性硬化症(Multiple Sclerosis; MS)と視神経脊髄炎(Neuromyelitis Optica Spectrum Disorder; NMOSD)の情報を提供しています。
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専門医が答えるMS Q&A

多発性硬化症(MS)に関するご質問に、6人の理事がお答えします。何かご質問がありましたらMSキャビンまでメールお寄せください。→ info@mscabin.org ※タイトルを「専門医」としてください。

 

ご質問と回答を公開させていただく場合は事前にお知らせします。公開してほしくない場合はその旨お知らせください。

 

ご質問は情報誌「バナナチップス」購読者様限定です
購読者様でない場合はお返事を差し上げませんのでご了承ください。

 

【回答者】

  • 大橋高志(東京女子医大八千代医療センター)
  • 越智博文(愛媛大学大学院 医学系研究科)
  • 近藤誉之(関西医科大学総合医療センター)
  • 中島一郎(東北医科薬科大学病院神経内科)
  • 新野正明(北海道医療センター)
  • 宮本勝一(近畿大学医学部)
治療
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フィンゴリモドからテクフィデラ®への変更治療

qフィンゴリモド(ジレニア®、イムセラ®)からフマル酸ジメチル(テクフィデラ®)に変更することになりました。

 

フィンゴリモドからすぐにテクフィデラ®に変更しても問題ないでしょうか? 現在リンパ球の数が少ないのですが、無治療の時期があると心配です。

 


aこのような場合は、フィンゴリモド中止によるリバウンドと、フィンゴリモドの影響で減少しているリンパ球数が問題になります。

 

従って、切り替え前後で頻回に採血やMRI検査をするなどして、慎重に対応する必要があります。

 

テクフィデラ®をいつ始めるかについては、病気の活動性やリンパ球数などを参考に、個々で検討されることになります。

 

また、テクフィデラ®が十分に効果を現すには2〜3ヶ月以上かかるということにも考慮が必要です。(回答掲載:2017年8月2日)

フィンゴリモドとプレドニン®併用治療

qフィンゴリモド(ジレニア®、イムセラ®)とプレドニゾロン(プレドニン®)10mgを併用しています。大丈夫でしょうか?

 

 

aフィンゴリモドとプレドニゾロンの併用は、免疫抑制を強くする可能性があります。

 

リンパ球には、常に体内を循環パトロールしているものと、体内循環から一時的にリンパ組織に戻るものと2種類があります。

 

フィンゴリモドは後者のリンパ球にのみ作用します。一方でプレドニゾロンはどちらのリンパ球にも作用します。従ってこれらの薬を併用すると感染症にかかりやすくなりますし、かかった時に重症になりやすくなります。

 

一方、MSであればプレドニゾロン内服による再発予防効果は証明されていません。併用の必要性と感染症のリスクについて今一度、主治医にご確認いただきたいです。(回答掲載:2017年8月2日)

タイサブリ®の良い点治療

qナタリズマブ(タイサブリ®)の良い点について教えていただけますか?

 

 

a念のため、進行性多巣性白質脳症(PML)を始めタイサブリの副作用はこちらをご覧ください。→「タイサブリ®Q&A」

 

最も良い点は効果が抜群だというところです。また「倦怠感が取れた」「治療前よりも元気になった」など実感しておられる患者さんもいます。

 

そしてリスクがはっきりしているところも利点だと思います。また妊婦への影響が少ないため、妊娠前の女性で病気の活動性が高い方にもすすめられる薬です。

 

確かにほかの薬剤に比べてPMLの頻度は高いですが、そのリスクを恐れるあまりに治療の機会を失うことのないよう、利点と欠点をしっかり考えてほしいと思います。(回答掲載:2017年8月2日)

新薬への変更治療

qフィンゴリモド(ジレニア®、イムセラ®)を飲み始めてから再発が止まりました。MRIも変化がなく、病状は落ち着いていると言われています。気になる副作用もありません。

 

しかし今年フマル酸ジメチル(テクフィデラ®)が発売されて、この薬のほうが良いのではないかと思い始めています。

 

テクフィデラ®に変えたほうが良いでしょうか?

 

 

a確かに新薬は魅力的に見えるかもしれませんが、テクフィデラ®にも副作用はあります。また海外での類似薬の経験が約20年あるものの、MSに対する長期使用についてはまだはっきりしていません。

 

フィンゴリモドの副作用が問題になっているのなら治療薬の変更を検討しても良いと思います。しかし副作用も問題なく病状も安定しているのなら、今ここで変える必要もないかと思います。

 

勝っている試合中に、あえて選手交代するようなものかもしれません。(回答掲載:2017年8月2日)

受診
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「様子を見ましょう」と言われた受診

q症状が気になることを主治医に伝えたところ、「様子を見ましょう」と言われただけでした。再発かもしれないと思うと不安です。

 

aMSの症状は気候や体調などでよく変わります。

 

「様子を見ましょう」というのは、治療が必要なのか、何もしないで良くなるものなのかを経過観察したいということです。決して放っておいているということではありません。

 

様子を見ていても改善しない場合はどうしたら良いか、主治医に聞いておいてください。(回答掲載:2017年8月2日)

日常生活
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メラトニンのサプリメント …9/2回答日常生活

q時々眠れないことがあるので、メラトニンのサプリメントを服用しています。しかし「メラトニンは免疫細胞を活性化させるので自己免疫疾患の患者は服用しない方がいい」との記述がありました。

 

そうなのでしょうか?

 

 

aメラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれ、睡眠を促す作用を持っています。昼間はほとんど分泌されず、夜に多く分泌されています。1日の中で分泌量が違ってくるのは、このホルモンは目から入る光によって分泌量が変わるからです。

 

従って季節によっても分泌量が変わります。日差しが強く長い夏はメラトニンの分泌量は少なく、日差しが弱く短い冬は分泌量が多くなります。

 

夜は部屋の電気を暗めにして、寝る前のテレビやスマートフォンは良くないと言われているのは、目に明るい光が入るとメラトニンが充分に分泌されない可能性があるからです。

 

さて、MSにおいては「MSの再発は秋冬に少ない。メラトニンの分泌が増えていることが関与しているのだろう」という考えがあります。

 

動物実験において、メラトニンはMSにとって悪い細胞(Th17)を減らし、良い細胞(Tr1)を増やして臨床症状を改善したという報告もあります。そのためメラトニンの分泌が低下する夏期にメラトニンを補充することでMSの再発を減らせる可能性が示唆されています。

 

しかし反対に、メラトニンがTh17への分化を誘導するとの報告もあるので注意が必要です。

 

最近では、メラトニン受容体刺激薬であるラメルテオン(ロゼレム®)もよく使われるようになっています。MS患者さんで使っている人も多いのではないでしょうか。

 

しかし現時点ではメラトニンのMSへの影響については結論が出ておらず、慎重に用いるべきでしょう。

 

NMOSDとメラトニンとについては報告がなくわかりません。MSと同じく現時点では慎重に用いたほうが良いと思います。

 

Th17細胞:ヘルパーT細胞の一種。MSにとって悪い細胞。
Tr1細胞:制御性T細胞の一種。MSにとって良い細胞。

 

(回答掲載:2017年9月2日)

献血できますか?日常生活

q献血できますか? 骨髄、臓器提供はどうでしょうか?

 

 

a国によって対応がやや異なるようですが、世界的には、原因不明の病気の人は献血はできない決まりになっています。WHOのガイドラインでは「MSは病気の原因がわからないため、今のところ献血できない」とされています。

 

少し調べてみたところ、イギリスとオーストラリアではMS患者は献血禁止となっています。

 

日本では、服用している薬によっては献血できないようです。また、特定の病気にかかったことがある人は献血できないとされています。この病名の一覧にはMSは出ていませんが、WHOのガイドラインからすると断られる可能性が高いです。
「献血をご遠慮いただく場合(日本赤十字社)」

 

骨髄提供については、日本骨髄バンクのドナー登録できないケースに「病気療養中または服薬中の方」「慢性疾患の方」「自己免疫疾患」が挙げられています。従ってMSの人は骨髄の提供はできません。

「ドナー登録をお考えの方へ(日本骨髄バンク)」

 

臓器提供については、提供の意思表示はできます。ただ実際に提供できるかどうかは提供の時点での医学的な判断になるようです。
「提供について(日本臓器移植ネットワーク)」

(回答掲載:2017年8月10日)

用語
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「再発」と「再燃」用語

q「再発」と「再燃」とはどう違うのですか?

 

 

aMSの「再発」とは、前回の神経症状の出現から30日以上経ってから出現した神経症状で、24時間以上持続し、他の原因によらず、感染や発熱を伴わないもののことを言います。これより短い間隔で新たに出現した神経症状を「再燃」と言うこともあります。

 

関連して「発症」ですが、これは最初に症状が出たことをいいます。「初発」ということもあります。発症した後にまた症状が出た場合は「発症」とは言わず、「再発」といいます。(回答掲載:2017年8月10日)

「再発」とは?用語

q再発とはどのような状態ですか? 再発したらどうすれば良いでしょうか?

 

aMSの再発は「新しい症状が出てくる、あるいは症状がひどくなってそれが1日以上続くこと」と定義されています。けれどもMSの再発には個人差があって、一概にそうとはいえません。

 

様子がおかいしと感じた時はどうすれば良いか、予約外に病院に行っても良いか、専用の電話番号はあるのかなど、予め主治医に確認しておいてください。

 

ご自身の経験も参考になります。これまでの再発がどうだったかを振り返り、それと同じような状態であればそのことをきちんと主治医に伝えるようにしましょう。(回答掲載:2017年8月2日)

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