視神経脊髄炎(NMOSD)

NMOSD治療中のワクチン接種

視神経脊髄炎(NMOSD)の治療薬を使用中は、ワクチン接種について「打っていいのか」「いつ打てばいいのか」という疑問が生じやすく、外来でも多く寄せられる質問のひとつです。

NMOSDの治療薬は、それぞれ作用機序が異なるため、ワクチン接種の可否や推奨タイミングも製剤によって異なります。また、ワクチンの種類(不活化ワクチン・生ワクチン)によっても対応が変わります。

このページでは、製剤別・ワクチン別に接種の可否と注意点を整理しています。ワクチン接種を検討する際は、必ず主治医に相談のうえ判断してください。

1. 製剤別・ワクチン接種の可否と注意点

製剤・治療状況打てるワクチンタイミングと注意点打てないワクチン
ユルトミリス®、ソリリス®不活化ワクチン全般いつでも接種可なし
エンスプリング®不活化ワクチン全般投与と投与の間が推奨生ワクチン全般
ユプリズナ®、リツキサン®不活化ワクチン全般投与と投与の間が推奨。
効果が十分に得られない可能性あり
生ワクチン全般(治療中および中止後B細胞数回復まで)
免疫抑制薬
経口ステロイド薬、
ステロイドパルス療法後1カ月間、
血漿浄化療法後2〜4週間
不活化ワクチン全般ワクチン効果が減弱する可能性あり生ワクチン全般
免疫グロブリン大量静注療法後不活化ワクチン全般生ワクチンは6カ月間(麻疹ワクチンは11カ月間)接種を避ける

2. ワクチンの種類と基本的な考え方

ワクチンは大きく「不活化ワクチン」と「生ワクチン」に分けられます。

不活化ワクチン
ウイルスや細菌を不活化(死滅・無毒化)したもの。免疫抑制状態でも基本的に接種可能ですが、免疫抑制の程度によってはワクチンの効果が十分に得られないことがあります。
インフルエンザ・肺炎球菌・新型コロナ・B型肝炎・A型肝炎などが該当します。

生ワクチン
弱毒化した生きたウイルスや細菌を使用するもの。免疫が低下している状態で接種すると、ワクチンの病原体が体内で増殖するリスクがあるため、免疫抑制状態では原則禁忌となります。
麻疹(はしか)・風疹・おたふくかぜ・水痘(水ぼうそう)・BCG・ポリオなどが該当します。

帯状疱疹ワクチンは2種類
帯状疱疹ワクチンには不活化ワクチンの「シングリックス®」と生ワクチンの「乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン®)」があります。
NMOSDの治療薬を使用中は、不活化製剤のシングリックス®が推奨されます。シングリックス®は予防効果・効果の持続ともに優れており、免疫が低下した方にも安全に接種できます。

3. 費用

インフルエンザワクチン
1回あたり約3,000〜5,000円程度(医療機関により異なります)。

新型コロナワクチン
1回あたり約15,000円程度(医療機関により異なります)。自治体によっては助成制度があります。

帯状疱疹ワクチン(シングリックス®)
2回接種で費用は2回合計約4万円程度(医療機関により異なります)。自治体によっては助成制度があります。

4. 接種前に必ず主治医に確認を

ワクチン接種の可否は、使用している治療薬だけでなく、免疫抑制薬やステロイドの併用状況、直近の再発・治療歴によっても変わります。「このワクチンを打ちたい」と思ったら、まず主治医に相談してください。

自治体からの定期接種の案内が届いた場合も、自己判断で接種せず、主治医への確認を習慣にしてください。

5. こんな場合どうする?

医療従事者です。治療中で打てないワクチンがあります。

勤務先に事情を説明してご相談ください。

接種日と治療薬投与日のタイミングを合わせられません。

接種のタイミングはあくまでも目安です。ただし、有害事象が生じた際に治療薬の影響かワクチンの影響かを判断しやすくするため、同日接種は避けることが勧められます。主治医に相談ください。

参考:各製剤添付文書・インタビューフォーム、視神経脊髄炎完全ブック第2版

視神経脊髄炎(NMOSD)の治療薬一覧へ

  • 大橋高志(脳神経内科医・鎌ケ谷総合病院)
  • 越智博文(脳神経内科医・愛媛大学大学院)
  • 木村公俊(脳神経内科医・京都大学医学部附属病院)
  • 近藤誉之(脳神経内科医・関西医科大学総合医療センター)
  • 千原典夫(脳神経内科医・神戸大学医学部附属病院)
  • 富沢雄二(脳神経内科医・順天堂大学医学部附属順天堂医院)
  • 中島一郎(脳神経内科医・東北医科薬科大学)
  • 新野正明(脳神経内科医・北海道医療センター)
  • 宮本勝一(脳神経内科医・和歌山県立医科大学)
  • 横山和正(脳神経内科医・東静脳神経センター)
  • 渡邉 充(脳神経内科医・九州大学病院)

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本記事は下記生成AIを活用しながら作成しました。
Claude Sonnet 4.6(草稿・推敲・整文)
2026年6月時点で利用可能なバージョン・モデル・機能を活用し、その仕様に基づいています。

2026年06月10日(新規公開)

監修:MSキャビン編集委員
出典:MSキャビン「NMOSD治療中のワクチン接種」
URL:https://www.mscabin.org/nmosd/nmosd-vaccine
(新規公開:2026年6月10日)