MSの多くは、再発と寛解を繰り返した後に徐々に症状が進行していきます。再発の回数を減らし、進行期に入らないようにすることが必要で、この目的で使われるのが再発予防・進行抑制の薬です。これらの薬を「疾患修飾薬(disease-modifying drug; DMD)」といいます。
DMDは再発回数を減らし、MRIの病巣が増えないようにします。DMDを使うことで残される障害が減り、進行期に入るのを遅らせることが期待できます。
日本では2022年4月現在、8種類のDMDが承認されています(承認順)。

ベタフェロン®(インターフェロン・ベータ1b)
皮下注射・2日に1回 →Q&A

アボネックス®(インターフェロン・ベータ1a)
筋肉注射・1週間に1回 →Q&A

イムセラ®、ジレニア®(フィンゴリモド塩酸塩)
飲み薬・1日1回 →Q&A

タイサブリ®(ナタリズマブ)
点滴・添付文書上は4週に1回 →Q&A

コパキソン®(グラチラマー酢酸塩)
皮下注射・1日に1回 →Q&A

テクフィデラ®(フマル酸ジメチル)
飲み薬・1日2回 →Q&A

メーゼント®(シポニモドフマル酸)
飲み薬・1日1回 →Q&A

ケシンプタ®(オファツムマブ)
皮下注射・4週に1回 →Q&A
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→多発性硬化症の治療(15分)
→多発性硬化症予防治療における治療効果のモニタリング(11分)
→ウェブフォーラム2021【多発性硬化症】ダイジェスト版(9分)
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