視神経脊髄炎(NMOSD)

視神経脊髄炎とは

視神経脊髄炎(NMOSD)は脳、脊髄、視神経の病気

「視神経脊髄炎」は「視神経脊髄炎スペクトラム障害」とも呼ばれ、脳、脊髄、視神経の病気です。英語名は「Neuromyelitis Optica Spectrum Disorders」といい、その頭文字から「NMOSD(えぬえむおーえすでぃー)」と呼ばれています。発症原因は不明で根治療法はなく、指定難病に定められています。

発症年齢は幅広く、小児から高齢者までの発症が報告されています。平均発症年齢は35〜45歳で70〜90%が女性です。地域による有病率の差は大きくはないものの、欧米白人より有色人種に多い傾向にあります。

特定の遺伝子の異常によって起こる病気ではありません。ただNMOSDは、シェーグレン症候群や橋本病(慢性甲状腺炎)など他の自己免疫疾患を合併することが多いです。自己抗体を作りやすい遺伝的素因はあるのかもしれません。

日本では2017年にNMOSDの全国臨床疫学調査が行われました。その結果、患者数は全国で約6,500人、有病率は10万人あたり5.4人と推計されました。
(2023/11/28更新)