ブログ

多発性硬化症とホルモン治療・不妊治療

こんにちは。中田です。予定通り16日(土)に退院できました。多くの応援メッセージをありがとうございました。とても励みになりました!

日曜日と月曜日に少し仕事を進めて、今日はフルで復帰しています。傷跡の痛みは少しありますが、完全在宅なので大丈夫です!

ホルモン治療のこと

SNSやメールで「私も子宮筋腫」「卵巣嚢腫」などのメッセージをいくつかいただきました。持病を抱えながら別の病気の治療をする人はきっと多いですよね。実際そういうご相談をいただくことがあります。

私が今回気になったことの中に「月経を止めるレルミナがMSに悪さをしないか」があります。というのも20才の時に月経困難症で月経を止めるホルモン療法を受けたことがあり、その最中にMSを発症しました。こっちの方が大変になったので婦人科はフェイドアウト。月経痛は何年かするうちに消失しました。

当時は過労や過度の日焼けなどMSによって良くない要因が多く、ホルモン療法との関連はないのかもしれないです。でも私の中ではずっと、ホルモン療法は良くない要因としてインプットされていました。

いずれにしても今回は、レルミナを優先しなければならない状況になりました。その時、使っている薬がタイサブリでよかったと思いました。もし効果が弱い疾患修飾薬(DMD)を使っていたら、再発が心配だったと思います。

MS患者さんで、乳がんになって、ホルモン療法を始めて2カ月になる人がいます。その人はリュープリンを使っていてMSのDMDはケシンプタ。ホルモン療法の前に手術と放射線治療を受けています。体への負担は相当だと思うのですが、MSは今のところ安定した状態です。

ホルモン療法を受けるとホルモンバランスが急激に変わり、しんどくなることもあります。それでもいつもの生活を続けなければなりません。そのような中、MSだけは有効性が高い薬でガッチリ抑えておくと無難かなと思いました。

不妊治療について

不妊治療について知りたい人も多いと思います。下記、バナナチップスPlusから抜粋しますので参考にしてください。

バナナチップスPlus125号(2022年10月号)
「3疾患と妊娠・出産」
清水優子先生(東京女子医科大学)より

◉MSと不妊治療

一般的に「不妊症」とは、健康な男女が妊活しても、1年間妊娠が成立しないことで、その場合、不妊治療(assisted reproductive technology: ART)が勧められています。海外では、MS患者さんで妊娠が3〜6カ月成立しない場合には、不妊治療クリニックの受診が勧められています。これは治療の時間を最適化し、患者さんのストレスを最小限に抑えるためです。

2012年に、アルゼンチンのMS患者さんで不妊治療により年間再発率が上昇したという報告がありました。しかしその後、不妊治療で再発した患者さんは、未治療、あるいは不妊治療前にDMDを中止していた患者さんが含まれていたことが分かりました。また米国から2020年、不妊治療中もDMDを継続し、寛解を維持することで、再発増加が認められなかったことが報告されました。

以上の結果から、不妊治療に備えて、また不妊治療中も、DMDでしっかりと寛解期を維持することが大切です。通常妊娠と同じく、出産後・流産後は再発リスクが上がるので、体調管理をしっかりなさってください。

◉NMOSDと不妊治療

不妊治療がNMOSDにどのように影響を及ぼすのか、まだ十分なデータはありません。私見ですが、NMOSDの患者さんもMSの患者さんと同じく、不妊治療に備えて治療を行い、再発を予防できていれば、不妊治療は可能です。注意が必要なのは、出産後早期もしくは流産後に再発しやすいことです。体調管理をしっかり行ってください。

検診

それと今回の一件の反省点として、検診を受けてこなかったことがあります。筋腫はずっと前からあったはずで、検診でそれを知っていれば結果が違っていたかもしれません。

今後はちゃんと受けようと思います。特に今はケシンプタを始めているので乳がん検診。

これについては以前Twitterでお騒がせしてしまったのですが、ケシンプタの使用が特定の悪性腫瘍のリスクに関連するという報告はありません。ですがケシンプタと同じ作用を持つオクレリズマブ(国内未承認)という薬で乳がんのリスクを上げる可能性が否定されていないため、ケシンプタも一応、注意しておこう、ということを、ここで話しています↓
多発性硬化症の治療 ー副作用管理、進行型MS、DMDをやめる(YouTube)

(9月20日追記)
上記の乳がんの方は、免疫を抑える薬を長年服用しています。ケシンプタの使用期間は短く、ケシンプタと乳がんとの関連は不明です。

BCP129号

今週はバナチPlus129号の原稿をメインに進めます。先生方にご監修を催促するところから始めました(笑)

そして日常生活のおはなし「先を考えると不安」の初稿が書けました。

引き続きがんばります!

運営はみなさまからのご寄付に大きく支えられています。ぜひご支援をお願いいたします!→「ご支援のお願い」