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特別ブログ「冬の寒さ対策」

こちら東京もだいぶ寒くなりました。上手に寒さ対策をしてこの冬を乗り切っていきたいところです。

その寒さ対策。ただ温めればいいという話ではなく、多発性硬化症(MS)、視神経脊髄炎(NMOSD)、MOG抗体関連疾患(MOGAD)の人にとっては「上手に」というところがポイントなのではないかと思います。

寒くなると悪化しやすい症状

この3疾患では寒くなると症状が変動することがあります。特に「痛みやしびれ」「つっぱり感」がひどくなるという話が多いです。そうなると再発が心配になるかもしれませんが、それが日に日に強くなる・範囲が広がるといったことがなければ再発の可能性は低いです(でも続くようなら主治医に伝えてください)。

人によっては温めたりマッサージをしたりして対処しています。対処法は人によって違うので、いろいろ試してこれがいいなと感じる方法を見つけてみてください。

以前お話を伺った人は、寒くなると膝から下のピリピリした痛みが増すため「あずきのチカラ(首肩用)」を使っていました。電子レンジでチンして気になる部分にあてることで、そこをじんわり温めてくれるものです。

また、意外にいいのがドライヤーとも話していました。すぐに温かくしてくれて温まり過ぎたら冷風に切り替えられます。即効性に優れていてお勧めとのことでした。

ウートフ現象とのバランス

「寒くて困るのならずっと温めておけばいいのでは」と思うかもしれませんが、3疾患にとって悩ましいのがウートフ現象とのバランスです。

体温が上がるとMSの神経症状が一時的に悪化することがあります。これを「ウートフ現象」といいます。体温が下がれば症状は回復します。ウートフ現象の有無と程度は人それぞれです。

多発性硬化症のあらまし「症状」

先ほどの人も「寒くても暑くてもだめ」とのことで、体が温まり過ぎてもしびれが強くなるそうです。すばやく冷風に切り替えられるドライヤーを使っているのはそのためでもある、とのことでした。

私もウートフ現象があって、もしかしたら冬の方がやっかいかもしれないなと思っています。夏はとにかく冷やせばいいだけですが、冬は冷やすと寒いです。でも暖房を効かせ過ぎるとウートフ現象が出てきます。お風呂も、湯船に浸かるとどうなるか分かっているので、ここ何年もシャワーで済ませています。

外出時も、あまり着込んで出ると途中で足がふにゃふにゃになってしまうことがあります。

寒さ対策を上手に

そこで求められるのが上手な寒さ対策です。私の場合は脱ぎ着しやすい服を選んでいます。防寒のインナーを着てしまうと暑い時に脱ぐのが大変なので、インナーは着用せずに羽織れるタイプのをよく着ています。

そして、冷凍庫にはアイスを常備しています。このアイスなのですが、この時期はガリガリ君のようなシャーベット系は凍えてしまう感じなので、まろやかに冷やしてくれるバニラアイス系を買っています。

他にも「冬でも扇子を持ち歩く」「すぐに冷やせるように小さなスプレーボトルに水を入れて持ち歩く」「暖房対策でクールリングを使う」などのアイデアをお聞きします。

軽く運動して内側から温める

寒い時には体の内側から温めるということで、少し運動するのもいいかもしれません。時期に関わらずラジオ体操をしている人が多いです。

私はお風呂はシャワーで済ませていると書きましたが、脱衣時は寒いんですよね。すぐに湯船で温まれるわけでもないので、お風呂に入る前に軽く運動することが多いです。

寒い日が続くとついつい家にこもりがちです。室内でこうして運動をすることは運動不足の解消にもなると思いながら・・・♪

(文:中田郷子 編集委員監修済)
2025年1月7日 更新
2022年12月26日 新規公開

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